朱元璋は本当に馬皇后を愛していたのでしょうか？

もちろん愛してる、間違いなく愛してる。歴史の話はひとまず置いといて。

皆さん人間でしょ？想像してみてください。幼い頃に両親を亡くし、貧困に苦しみ、毎日周囲から見下され、25歳になっても相変わらずみすぼらしく何の成し遂げるものもない。そんな時に大軍閥の娘があなたに一目惚れし、命がけで助けに来てくれた。牢屋に入れられた時には熱い餅を運ぶために自分を火傷させた。あなたがまだ何も持っていない時、迷わず結婚を申し出てくれた女性がいたら。

その後も共に事業を起こし、策略を練り、人材を集め、何度も危険にさらされる中でいつも命懸けで救ってくれた。事業が行き詰まった時は励まし、助力してくれた。ついに事業が成功した後も、彼女は質素な生活を続け、地味に暮らしていたとしたら。

男性諸君、ここまで尽くして一生涯離れない女性に出会えたら、愛さずにいられるでしょうか！

朱元璋が馬皇后を愛していたのは疑いようがありません。後に馬皇后が亡くなった時、史書にはこう記されています：
 

＜主要データ表＞
 

洪武帝15年8月、病床に伏した馬皇后に対し臣下が祈祷と名医の招聘を提案した際、彼女は皇帝に「生死は天命、祈祷に何の意味が？医者も人を生かせない。薬が効かなかったら私のせいで医者を罰するつもり？」と述べました。危篤状態で皇帝が最後の願いを尋ねると「賢人を登用し諫言を受け入れ、初心を忘れず、子孫が賢明で民が安寧に暮らせますように」と答え、この月の丙戌日に51歳で逝去しました。

皇帝は慟哭し、その後二度と皇后を立てませんでした。同年9月庚午日に孝陵に葬られ、孝慈皇后の諡号が贈られました（『明史』后妃伝）。

注目すべきは「帝慟哭」の三文字。義勇軍に参加し陳友諒を破り、張士誠を滅ぼし、方国珍を討伐して天下を統一した朱元璋が、馬姑娘の死に子供のように泣き崩れた姿が目に浮かびます。あの天下を揺るがした英雄が、最愛の妻を失った時だけは、ただの喪失感に打ちひしがれた一人の男に戻ったのです。