古代人はなぜ殷王朝を貶め、周王朝を称賛することを好んだのか？

いくつかの文章を読んだことがありますが、詳しく商と周の文明衝突について書かれたものがあります。私たちは数千年にわたって夏・商・周を「三代」と並称してきましたが、これは正当性の継承という視点です。大きな視野で見れば、商と周は王朝交替ではなく文明の衝突だった可能性が高い。ちょうど歴史教科書で北京原人を大きく取り上げるように、教科書を読むと自然と「現代中国人はこの土地の古代人類の子孫」と思いがちですが、実際には藍田人も北京人も私たちと直接の血縁関係はなく、彼らは消滅しました。現代人は全てホモ・サピエンスに属し、アフリカ起源説が定説です。人類のアフリカからの移動は1回ではなく2回あり、ホモ・サピエンス以前にも様々な人類が存在しましたが、現代の歴史観や政治的要請からこの点は強調されていません（大学の専門課程では詳細に教えますが）。

商と周の関係も同様で、王朝交替というより文明衝突でした。この土地では歴史の連続性と正当性継承を重視し、「天命」思想と文明の永続性を核としてきました。商に対する記述は歴史評価というより再解釈であり、現代中国文明は周文明の延長線上にあると言えます。注意すべきは、早熟した中国文明でも商周時代には強い部族的要素が残っており、周（西方羌族系）と商（東方部族）は単なる王朝ではなく、それぞれ独自の文明圏を形成していたことです。商の社会構造はアステカ文明に似て、祭祀を中心に人身供犠を行う特異な形態でした。「国の大事は祀と戎にあり」という言葉が示す通り、現代の「中国的」なイメージとはかけ離れています。周は商の属国として、私たちが想像する「諸侯」ではなく、人牲捕獲のための道具として機能していた節があります。

商朝の歴史を見ると違和感を覚えます。歴史書に「数百人単位の殉葬」「至る所の人牲坑」とあっても、周以降の記録にはこのような大量殺戮の記述がありません。しかし周以来の史書が「三代」として位置付けたため、私たちは商を特別視せずに受け入れてきました。実は夏商周の構築自体が興味深く、部族時代の名残が強い当時、これら三王朝は現代的な王朝概念とは全く異なり、同一文化圏内での文明衝突だったと考えられます。その激しさは仮にエジプト文明が来襲した場合ほどではないにせよ、漢が秦を継承したような単純な交替ではなかった。

総じて、周による商の交替は単純な王朝交代ではなく、文明の置換を伴うものでした。商と周は同じ地域に共存したため、衝突の激しさはアーリア人と古代インダス文明ほどのものではありませんが、やはり秦漢や明清のような単純な交替とは異なります。後世の商朝描写は周の史書に依存していますが、周は自らが商の手先として同族を人牲供出していた過去を記述する際に大きなジレンマを抱えました。商の人身供犠という特徴を隠せない以上、青銅器技術などの文明的成果だけを強調することもできず、結局簡素化された記述が定着しました。『史記』以降、各王朝は自らの正統性を強化するため「三代連続」の史観を構築していきます。現代の商朝認識は、周のジレンマと秦以降の史官たちのイデオロギー的再解釈を経た、3000年を跨ぐ「歴史創造」なのです。

商文明の特異性と周の歴史処理のジレンマは、ある言葉に凝縮されています：「周は旧邦なり（我々は商の人牲狩りを手伝った）、その命維新（でも安心して、私たちは違うから）」。

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