明末に財政が困難に陥った根本的な原因は何か
今もし月給20両の銀をもらってて、朝廷が「今年は厳しいから5両に減俸」って言ったら、お前は納得するか?無理やり減俸されてもしょうがないけど、普通の庶民なら何か抵抗する方法を考えるだろう。でもな、もし月20両もらってたのに突然クビになって、3ヶ月も無職で仕事も全然見つからなかったら? そこで5両の仕事を紹介されたらどうする?多分引き受けるよ。ありがたがるかもしれない——これが普通の庶民の反応だ。
今もし月給20両の銀をもらってて、朝廷が「今年は厳しいから5両に減俸」って言ったら、お前は納得するか?
無理やり減俸されてもしょうがないけど、普通の庶民なら何か抵抗する方法を考えるだろう。
でもな、もし月20両もらってたのに突然クビになって、3ヶ月も無職で仕事も全然見つからなかったら? そこで5両の仕事を紹介されたらどうする?
多分引き受けるよ。ありがたがるかもしれない——これが普通の庶民の反応だ。
次に、お前が10トンの銀を持ってて、1万畝の土地を持つ大富豪だとしよう。朝廷が「今年は厳しいから8トン寄越せ」と言ってきたら?
絶対に嫌だろ。むしろ何千両も使って役人に賄賂を贈り、「実は貧乏です」って言い訳して誤魔化すに決まってる。朝廷がどうする? 皇帝が家宅捜索の勅令を出せば没収できるけど、全部の金持ちにそんなことできないだろ。
ところが李自成(リー・ズーチェン)がやって来て、金持ちを見つけ次第殺すか財産を没収し始めた。結局お前の10トンの銀も奪われて、がらんどうの家に1,000畝の土地だけが残った。
そこへ愛新覚羅(アイシンギョロ)家が現れて「補償はしないが1,000畝の土地は認める」と言ったら? この状況で感謝しないわけがないだろ。
王朝交代で地主階級が全滅するわけじゃない。でも戦乱の時期が人々の心理的期待値をガクンと下げるんだ。
新しい王朝の初期は誰もが収入増、中期になると底辺と中間層の成長が止まり、末期には上層部だけが成長を続ける——やがて中間層から李自成のような反乱指導者が出て、底辺の軍隊を率いてエリート層の富を奪い、新王朝を建てる。
これが「王朝周期律」のカラクリだ。根本原因は「みんながより良い生活を求める」という単純な欲望。追い求め続けた結果、最後に成長し続けるのは上層部だけ——そして滅亡するまでこの構造が続くんだ。